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マレーシア就労ビザ(Employment Pass)の取得方法と最新制度を徹底解説

東南アジアの中でも経済成長が著しいマレーシアは、外資系企業の進出や外国人の雇用に積極的な国として注目されています。マレーシアで働くために必要なのが「就労ビザ(Employment Pass)」です。

2025年現在、このビザ制度は大きく見直され、オンライン申請の導入などデジタル化が進んだことで、手続きがより便利で分かりやすくなっています。

この記事では、マレーシアでの就労を考えている方に向けて、就労ビザの基本情報や取得に必要な条件について、分かりやすく解説していきます。

就労ビザ(Employment Pass)の基本

マレーシアのEmployment Passは、職種や給与に応じたカテゴリー分類が特徴です。申請前に自分がどのカテゴリーに該当するかを正しく理解することが重要です。

カテゴリーI~IIIの特徴と違い

マレーシア就労ビザは給与額と雇用期間により3つのカテゴリーに分かれています。それぞれ就労期間や家族の帯同可否が異なるため、適切なカテゴリーを選ぶことが大切です。

カテゴリー

最低月収

就労期間

家族帯同

カテゴリー1

10,000リンギット以上

最長5年

可能

カテゴリー2

5,000〜9,999リンギット

最長2年

可能

カテゴリー3

4,999リンギット未満

最長1年(最大2回まで更新)

不可

申請者に求められる学歴と経験

マレーシア就労ビザの申請には、申請者本人の学歴と職務経験も審査対象となります。基本的には、4年制大学卒業者であれば関連職務経験3年以上、短大・専門卒や高卒の場合は、経験年数が5~10年が目安となります。

また、語学力も重視されており、英語でのビジネス対応が可能であることが求められます。具体的には、TOEIC700点以上が一つの指標となっており、英語での面接や業務遂行能力が求められる職種が大半です。

雇用主側の要件と資本金条件

企業側にも一定の条件が課されており、会社登録はマレーシアの企業委員会(SSM)などでの正規登録が必須です。

また、企業形態や出資比率によって払込資本金の最低額が異なり、100%外国資本企業の場合は最低50万リンギット、卸売・小売業で外国資本51%以上の場合は100万リンギットが必要になります。

これに加え、WRTライセンスの取得や業種ごとの承認も求められる場合があり、準備不足は申請却下につながります。

就労ビザ申請の4ステップ

就労ビザの申請は大きく4つのステップに分けられます。ここでは、それぞれのステップについて解説します。

ステップ1:会社登録(Company Registration)

まずは雇用主である企業が、マレーシア入国管理局の「Expatriate Services Division(ESD)」に自社情報をオンラインで登録します。

この登録には、会社の基本情報や、年間で必要と見込まれる外国人雇用数などの提出が必要です。情報に不備がなければ、約14営業日で承認されます。登録が完了すると、次のステップに進むことができます。

※ 登録内容に不備や追加確認が必要な場合は、処理が遅れることもあるため、書類の正確性が重要です。

ステップ2:会社アクティベーション(Company Activation)

登録が承認された企業は、次に「会社アクティベーション」を行います。この手続きでは、企業の取締役が入国管理局へ出向き、「誓約書(Letter of Undertaking:LoU)」に署名する必要があります。

この署名を完了することで、企業はESDポータル上で外国人従業員の申請を行えるようになります。所要時間は短く、面談予約と署名で10分程度ですが、この工程をスキップすると以降の申請が行えないため注意が必要です。

ステップ3:就労者の申請(Expatriate Application)

会社登録とアクティベーションが完了したら、実際の就労者ビザ申請に入ります。企業は「MYXpats Centre」のシステムを通じて、就労者本人やその帯同家族の情報を入力し、必要な書類をアップロードします。

提出書類には、職務内容の説明、学歴証明、パスポートのコピーなどが含まれます。書類に問題がなければ、通常は5営業日以内に審査結果が通知されます。ただし、提出内容に誤りや不足があると、却下または審査の遅延につながるため、慎重な準備が必要です。

ステップ4:ePASSの発行とパスポート承認(ePASS Issuance)

2025年から物理的なステッカーの代わりに、電子就労許可証(ePASS)が導入されました。これにより、MYXpats Centreに出向いてパスポートへビザを貼る必要がなくなり、ePASSをオンラインでダウンロード・印刷するだけで就労が可能になります。

必要書類(承認レター、支払い領収書など)を用意し、オンラインで手続きを完了させるだけで済みます。便利な一方、ePASSの紛失や偽造のリスクがあるため、印刷物やPDFファイルの管理には十分注意が必要です。

近年の就労ビザの主な制度改正と注意点

近年、マレーシアの就労ビザ制度にいくつか改正が行われています。ここでは、主な制度改正について解説します。

ビザ料金の改定と新制度

2024年9月から、就労ビザ申請料が2.5倍に増額され、帯同家族用のDPは11.1%、一時就労ビザ(PVP)は50%の値上げが実施されました。また、物理的ステッカーの廃止により、ePASSへの完全移行が行われたことで、オンライン処理が義務化され、全体の申請フローが自動化されました。

これにより、手続きは迅速化されましたが、企業・個人双方にとってデジタルスキルと正確な書類準備が求められるようになっています。

役職・カテゴリー変更に関する新ルール

2025年以降、EP保有者が国内で役職やカテゴリーを変更する場合、既存のビザを一旦キャンセルし、「カテゴリー変更レター」を提出することが必須となりました。

これにより、カテゴリーIIIからカテゴリーIIへの昇格などがより厳格に管理されるようになります。また、役職変更がビザ条件と矛盾する場合は再審査の対象となるため、変更前に必ず専門家への相談をおすすめします。

現地人雇用比率と今後の方針

マレーシア政府は、外国人労働者の受け入れに際して「現地人の雇用機会保護」を重視しています。2025年末までは、インターンシップを提供する企業に対し、「外国人1名に対しマレーシア人3名の雇用比率」が義務付けられました。

将来的にも同様のローカル雇用優遇政策は継続されると予想され、外国人の雇用にあたっては、現地社会との共存・補完を意識した人事戦略が求められます。

まとめ

マレーシアの就労ビザ(Employment Pass)制度は、2025年の法改正とデジタル化により、大きく進化を遂げています。カテゴリー別の分類や要件、申請プロセスの透明性が向上する一方で、審査はより厳格になりつつあります。

外国人の雇用を計画している企業や、現地就労を目指す個人は、常に最新の制度を把握し、事前準備を徹底することが成功の鍵となります。必要に応じて、専門家や行政書士に相談することも、トラブル回避のために有効な手段です。さむらい行政書士法人では、マレーシア就労ビザの相談も受付中です。お悩みの方は無料相談も可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 この記事の監修者

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

さむらい行政書士法人
公式サイト https://samurai-law.com

代表行政書士

小島 健太郎(こじま けんたろう)

 

プロフィール

2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立

専門分野

外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応

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