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台湾の就労ビザの取得|学歴・職歴・社会人経験に関する必要書類について

海外で仕事を始める場合は「就労ビザ」を取得する必要があり、台湾ではビザごとに仕事として活動できる範囲が決められています。

 

中でも、台湾に移り住んで本格的に仕事をする場合は「居留ビザ」が該当しますが、台湾に入国後はビザ以外にも書類の発行や手続きが必要です。

 

この記事では、台湾の就労ビザの取得について、必要書類や申請手続きの流れなどをまとめました。

 

仕事の都合で台湾へ長期出張する人や台湾での企業を目指している人は、参考にしてください。

台湾で就労するときのビザ

台湾に滞在するためのビザは大きく分けると4種類あり、長期的な就労や起業する場合は居留ビザを取得する必要があります。

 

居留ビザの概要や滞在期間、取得条件について確認しましょう。

居留ビザ(RESIDENT VISA)

台湾の居留ビザは、台湾に長期的な滞在をする際に取得するビザです。

 

多くの場合で台湾に移り住みながら、台湾で一定期間の就労や就学を行うために取得されます。

居留ビザの目的

居留ビザを取得する滞在目的に該当するのは、以下のとおりです。

  • 雇用(赴任)、投資 
  • 外国籍による外国籍配偶者の呼び寄せ
  • 外国籍による外国籍未成年子女の呼び寄せ   
  • 台湾人による外国籍配偶者の呼び寄せ
  • 台湾人による外国籍未成年子女の呼び寄せ   
  • 正規留学・交換留学(半年以上)
  • 宗教活動(半年以上)          
  • 起業家
  • 訪問学者(半年以上)          
  • 研修、インターンシップ(半年以上)
  • 国籍回復
  • 台湾到着後の相談窓口

 

就労以外では、国際結婚で台湾へ行く場合や半年以上の留学、宗教活動が取得対象になります。

就労目的にする場合は「居留ビザ」が必要

台湾にはビザなしや別のビザでも滞在できますが、就労目的の場合は居留ビザの取得が必要です。

 

ほかのビザでも仕事に関連する内容は行えますが、行動範囲が限られています。

  • ビザ免除措置:市場調査や工場の品質確認など短期の出張による商用
  • 停留ビザ:商談や技術指導などの商務
  • ワーキングホリデービザ:就労許可証を個別に得た場合のみ働ける

 

そのため、本格的に台湾で働く場合は居留ビザの雇用や研修などが該当します。

台湾で会社を設立する場合も「居留ビザ」が必要

台湾で会社を設立する場合は、居留ビザの起業家の項目に該当するため、居留ビザの取得が必要です。

 

基本的には設立後の会社で責任者となる人物が、居留ビザを代表で取得します。

居留ビザの滞在期間について

居留ビザの滞在期間は180日以上で、審査により認められた期間内です。

 

短期滞在で取得される停留ビザでは180日以内であるため、多くの場合では1年近い滞在期間になる可能性が高くなります。

 

居留ビザは入国後に外僑居留証へ切り替えた後、期限の1ヶ月前から当日までに手続きを行うと、滞在期間を延長できます

居留ビザの取得条件

居留ビザの滞在目的のうち、就労する可能性があるのは、以下のとおりです。

  • 雇用(赴任)投資:労働許可書等の中華民國官庁許可書
  • 起業家:ネット上でパスポート提出通知を行う
  • 訪問学者(半年以上):中華民國官庁許可書や大学からの招待状など
  • 研修、インターンシップ(半年以上):中華民國官庁許可書

 

上記の滞在目的ごとに必要書類が異なっており、書類を用意できる状態であれば取得要件を満たしています。

就労目的の場合は学歴や職務経験などが問われる

台湾で就労する場合、最高学歴によって、求められる職務経験年数が異なります。

  • 4年生大学卒業:2年以上の職務経験
  • 専門学校・短大卒業:5年以上の職務経験
  • 大学院修了:就労後の職務内容と学習内容が一致すると、問われない場合が多い
  • 高校卒業:5年以上の職務経験

 

研修や起業家の場合でも、基本的に求められる学歴や職務経験の条件は変わりません。

最高学歴の成績証明書などの提出が必要

居留ビザでは滞在目的によって、最高学歴の卒業証明書と全学年の成績証明書の提出が求められます。

 

日本や台湾以外の学校で卒業した場合は、現地の台湾の在外公館で証明書の認証を事前に受けなければいけません。

 

一方で、就学の滞在目的でも以下に該当する場合は、証明書の提出が不要です。

  • 交換留学
  • 復学、在学中、居留証が切れた場合

 

学歴や成績がどの程度必要であるかは、就労や留学先の基準によって異なります。

経済力が問われる

居留ビザでは滞在目的によって経済力を問われるため、財力証明書の提出が必要になる場合があります。

 

財力証明書の詳細は、以下のとおりです。

  • 基本は銀行発行の取引明細書や入出金明細書が該当する
  • 普通預金口座と定期預金口座どちらも使用可能
  • 申請者が申請月から遡って6ヶ月分かつ全ての期間において50万円以上預金されている事実を確認する
  • 申請者本人の口座で上記の条件を満たさない場合、三親等内の親族名義の取引明細書・入出金明細書を併せて提出も可能で、その場合は戸籍謄本などの親族関係がわかる公文書の提出も必要
  • 台湾奨学金を受けた人は、代わりに奨学金証明書の原本とコピー1通を用意する(取引明細書・入出金明細書は不要)
  • 交換留学の場合は提出不要

 

一定額の財力がないと入国後に就労したとしても、生活が成り立たないと判断されて、審査に通らない可能性があります。

健康診断書類が必要

居留ビザでは滞在目的によって、検査を受けてから3ヶ月以内の健康診断書類の提出が必要になる場合があります。

 

書類は指定された様式に記入して、病院のフルネーム印を押してもらいます。

 

検査を受ける必要がある項目は、以下のとおりです。

  • 胸部X光肺結核検査
  • 腸内寄生蟲糞便検査:地域によっては免除できる場合あり
  • 梅毒血清検査
  • 麻疹及德國麻疹之抗體陽性檢査報告或預防接種證明
  • 漢生病檢查:日本人は免除

 

日本で検査する場合は、指定された医療機関がないため、かかりつけの病院でも問題ありません。

 

停留ビザから居留ビザに切り替えるなど、台湾で検査する場合は、行政院衛生福利部指定の病院で検査を受ける必要があります。

 

6歳以下の児童は健康診断書の提出が免除されますが、ビザ申請時には以下の書類を提出します。

  • 予防接種証明書の原本およびコピー
  • 母子手帳の原本および表紙や発行機関のあるページ、予防接種履歴の記載があるページのコピー

 

母子手帳の原本は、ビザ発行後に返却されます。

居留ビザの取得における注意点

居留ビザはほかのビザとは異なり、台湾に移り住んでからの滞在や就労に関しては、別途ほかの書類や許可を取る必要があります。

 

ビザ取得だけで終わると、180日以上の滞在ができないため、入国後の手続きも滞りなく行いましょう。

ビザの審査の判断基準は明らかにされていない

居留ビザを含めた台湾に滞在するためのビザは、条件はあるものの、審査の判断基準が明らかにされていません

 

そのため、公式で提示されている条件や必要書類の提出を達成できていても、審査に落ちる可能性があります。

 

居留ビザの審査に落ちる要因として考えられるのは、以下のとおりです。

  • 学歴や職務経験、財力などの条件を満たしていない
  • 必要書類の不足、記入ミスがある
  • 過去の海外渡航や日本での就労、就学で何らかの問題を起こしている
  • 犯罪歴がある
  • 就労する企業や就学する学校側で何らかの問題が発生している

 

過去の問題行動や犯罪歴は条件に表記されていなくても、審査で厳しく見られる対象になります。

現地にて「労働許可(許可公文書)」の申請が必要

台湾に就労目的で滞在する場合、許可公文書という名の労働許可の申請が必要です。

 

就労以外にも台湾で30日以上の以下の業務が渡航目的である場合、台湾の就業服務法の規定から労働許可を取る必要があります。

  • 技術指導
  • 機械整備の取り付けやメンテナンス
  • 貨物の検品
  • 研究や開発等における業務行為

 

申請者は台湾で就職する企業の雇用主であり、台湾の政府機関である労働部に対して申請します。

 

一方、起業家の場合は申請者本人が企業の責任者として、労働許可の申請をしなければいけません。

 

労働許可が降りた後は、就労者本人が労働許可証を必要書類の1つとして、居留ビザの申請を行います。

30日以内に就労ビザのほかに「外僑居留証」を取得する必要がある

居留ビザで台湾に入国した場合、居留ビザの取得から30日以内に外僑居留証を取得する必要があります。

 

外僑居留証は居留ビザから切り替える形で取得して、ARCカードという許可証が発行されます。

 

居留ビザは180日以上の滞在が前提になるため、外僑居留証への切り替えは基本的に必須です。

正規留学中のアルバイトでも労働許可が必要である

滞在目的が正規留学や交換留学である場合は、原則として大学等で学ぶために滞在するため、就労は認められていません。

 

しかし、学校や労働局に認められて労働許可が出た場合は、学生としてアルバイトなどで働けます。

 

一方で、労働許可なしで就労すると、不法就労として罰則を受ける可能性があります。

 

留学中にアルバイトを行う際は、学校の窓口に相談して、労働許可の申請を行いましょう。

国際結婚等で台湾に呼び寄せられる場合でも就労許可があれば働ける

停留ビザの滞在目的のうち、以下の4つに該当する場合、滞在期間中に就労許可証を取得できれば台湾で就労できます。

  • 外国籍による外国籍配偶者の呼び寄せ
  • 外国籍による外国籍未成年子女の呼び寄せ   
  • 台湾人による外国籍配偶者の呼び寄せ
  • 台湾人による外国籍未成年子女の呼び寄せ   

 

そのため、国際結婚等で台湾に行った後でも条件を満たせば就労可能です。

 

上記の滞在目的は申請時に雇用や投資、起業家の滞在目的との同時申請が行えます。

 

国際結婚等で台湾へ行くのが確定していて、台湾の就労先も決まっている場合は同時申請したほうが入国後はスムーズに働けます。

 

同時申請を行う場合は、それぞれの必要書類を用意した後、滞在目的ごとに分けて申請を行いましょう。

居留ビザの申請方法

居留ビザは日本で申請する場合と、台湾にほかのビザで滞在中に切り替える形で申請する場合があります。

 

居留ビザの申請手順や必要書類について、確認しましょう。

申請手順

居留ビザを日本で申請する場合、以下の手順で台北駐日経済文化代表処の窓口に提出します。

  1. 各種ビザの申請に必要な書類を用意する
  2. 居住地の都道府県を管轄する台北駐日経済文化代表処へ行き、申請手続きを行う
  3. 書類の審査が行われて、問題がなければビザが発行される

 

滞在目的が就労の場合、必要書類の準備段階で企業の雇用主に労働許可を申請してもらいます。

 

日本における台北駐日経済文化代表処の住所や対応地区は、以下のとおりです。

申請場所

住所

対応区域

台北駐日経済文化代表処

東京都港区白金台5-20-2

関東地方

甲信越

東北地方

台北駐日経済文化代表処横浜分処

横浜市中区日本大通り60番地

朝日生命横浜ビル2階

神奈川県

静岡県

台北駐日経済文化代表処那覇分処

沖縄県那覇市久茂地3-15-9

アルテビル那覇6階

沖縄県

台北駐日経済文化代表処札幌分処

北海道札幌市中央区北4条西4丁目1番地 

伊藤ビル5階

北海道

台北駐大阪経済文化弁事処

大阪市北区中之島2丁目3-18

中之島フェスティバルタワー17階

近畿:大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県

東海:愛知県、岐阜県、三重県

北陸:富山県、石川県、福井県

中国:鳥取県、島根県、岡山県、広島県

四国:徳島県、香川県、愛媛県、高知県

台北駐大阪経済文化弁事処福岡分処

福岡市中央区桜坂3-12-42

九州地方

山口県

※2025年8月時点

 

基本的に窓口で申請しなければならないため、居住区によっては台北駐日経済文化代表処まで距離が遠い場合があります。

 

一方で、台湾内で居留ビザへの切り替えや外僑居留証を取得する際は、台湾の内政部移民署が申請窓口です。

台湾の窓口における申請手順も日本と大きく変わりませんが、中国語や台湾語を多少理解した状態で手続きする必要があります。

必要書類

居留ビザで起業家以外の滞在目的の場合、共通で必要な書類は、以下のとおりです。

必要書類

内容・備考

パスポート原本及びコピー

申請時に残存期限が6ヶ月以上必要

ビザ申請書

専用ページで申請者情報をオンライン登録して、PDF形式で申請者をダウンロードする

パスポートの署名欄と同じサインを入れる

証明写真2枚

3.5cm×4.5cm

申請日前6ヶ月以内に撮ったもの

1枚は申請書に貼り、1枚は貼らずに提出する

住民票又は運転免許証の両面コピー   

申請者の住民票原本の場合は、3ヶ月以内に発行したものに限る

在留カード原本及び両面コピー

日本国籍以外の人のみ必要

申請費用

10,100円

※2025年8月時点

 

申請費用は窓口の現金払いのみ対応するため、申請日当日は現金の用意を忘れないようにしましょう。

 

共通書類と併せて提出する滞在目的ごとの必要書類は、以下のとおりです。

滞在目的

必要書類

健康診断書

財力証明書

雇用(赴任)投資

労働許可書等の中華民國官庁許可書 (コピー可)

×

×

訪問学者(半年以上)

①中華民国官庁許可書原本とコピー

②台湾の大学から招聘状とコピー:雇用関係がないと明記されるもの

③日本の所属先からの在職証明書原本:発行から3ヶ月以内のもの

検査受けて3ヶ月以内のもの

申請者名義の銀行残高証明書または大学からの渡台期間費用保障証明書

研修、インターンシップ(半年以上)

中華民國官庁許可書(コピー可)

検査受けて3ヶ月以内のもの

×

※2025年8月時点

 

滞在目的によっては書類のコピーだけでなく、原本の提出を求められる場合があるため、よく確認しましょう。

雇用や投資が滞在目的の場合は問い合わせ先

滞在目的が雇用や投資の場合に提出する中華民國官庁許可書は、滞在目的ごとに対応する以下の問い合わせ先で発行します。

滞在目的

問い合わせ先

電話番号

雇用

勞動部

02-8995-6866

投資

經濟部投資審議委員會

02-3343-5700

大学教授

教育部高等教育司

02-7736-6666

中央研究院学者

中央研究院

02-2782-2120

※2025年8月時点

 

一般的な雇用であれば、労働部に問い合わせ先になります。

研修やインターンシップでは職種ごとに問い合わせ先が変わる

滞在目的が研修やインターンシップの場合も中華民國官庁許可書を提出しますが、雇用等とは問い合わせ先が異なります。

職種

問い合わせ先

電話番号

弁護士

法務部

02-2191-0189

建築

內政部

02-8195-8151

土木

行政院公共工程委員會

02-8789-750

金融

行政院金融管理委員會

02-8968-0899

企業、法人、經濟部関連團體、協会、商会

經濟部投資審議委員會

02-3343-5700

※2025年8月時点

 

申請は就労先の雇用主が行いますが、申請者本人も万が一に備えて、問い合わせ先を覚えておきましょう。

起業家の必要書類はほかの滞在目的と少し異なる

居留ビザの滞在目的のうち、起業家として取得する場合、ほかの目的と少し必要な書類が異なります。

 

滞在目的が起業家の場合の必要書類は、以下のとおりです。

必要書類

内容・備考

パスポート原本及びコピー

申請時に残存期限が6ヶ月以上必要

ビザ申請書

専用ページで申請者情報をオンライン登録して、PDF形式で申請者をダウンロードする

パスポートの署名欄と同じサインを入れる

証明写真2枚

3.5cm×4.5cm

申請日前6ヶ月以内に撮った背景が白で、パスポートサイズのカラー写真2枚を貼り付ける

パスポート提出通知

専用サイトのプラットフォームから申請書を提出する

その他の補足書類

状況によってビジタービザのコピーや入国スタンプ1部の提出など

※2025年8月時点

 

ビザ申請書の印刷とパスポート提出通知はオンラインで行った後、最終的には日本や台湾の窓口に書類を提出します。

申請に関する注意点

居留ビザの申請に関する注意点は、以下のとおりです。

  • 申請時期によって時間がかかる
  • パスポートの期限は滞在期間分必要
  • 再申請する際は審査に落ちた原因を探る

 

申請をスムーズに行うためにも、申請時期やパスポートの期限は十分に確認しておきましょう。

申請にかかる期間

居留ビザの申請全体にかかる期間は、通常は約1週間ですが、申請時期や状況によっては1ヶ月以上かかる可能性もあります。

 

就労目的の場合、旅行と違って就業開始日や起業する日を簡単に日付を変えるのは難しくなります。

 

そのため、旅行等でビザの申請が増える傾向がある日本の長期休暇や年末年始の時期に被る場合は、早めに申請しておきましょう。

パスポートの期限に注意する

居留ビザの必要書類であるパスポートの残存期間は、6ヶ月以上あれば条件を満たせます。

 

しかし、実際には台湾に滞在する期間分の残存期間が必要である点に注意しましょう。

 

一方で、最初に想定されていた滞在期間からビザを延長して、パスポートの期限が切れた場合はパスポートを更新しなければいけません。

 

パスポートの更新手続きする際の窓口は日本台湾交流協会であり、期限が切れたときから速やかに手続きを行う必要があります。

 

居留ビザや外僑居留証を既に取得している場合、パスポートの期限が切れてもビザや許可証の効力等には特に影響がありません。

審査に落とされた場合は再申請は可能?

居留ビザの審査に落とされた場合、再申請をすぐに行っても問題ありません

 

ただし、審査に落ちたときと同じ内容で申請しても必ず落とされてしまうため、注意しましょう。

 

審査に落ちた原因は、基本的に申請した窓口では聞けないため、必要書類の不足や記入ミスなどを自分で推察する必要があります。

 

過去の問題行動や犯罪歴がある場合は、時間が経過していても審査は厳しい状態です。

 

自力で落ちた原因を探るのに限界を感じた際は、行政書士などのビザ関連に強い窓口に相談するとよいでしょう。

オンラインによる申請の場合

居留ビザの申請はオンラインで完結できませんが、必要書類の一部はオンライン上で記入して印刷や提出が行えます。

 

一方で、居留ビザの入国後に取得する外僑居留証については、学生のみオンラインで申請を完結できます。

オンラインからの申請方法

居留ビザや外僑居留証のオンラインからの申請方法は、以下のとおりです。

  • 起業家以外の滞在目的:台湾の外交部領事事務局の公式サイトからビザ申請書の項目を書き込んで発行
  • 起業家:外交部領事事務局の公式サイトからビザ申請書の発行、パスポート提出通知の専用サイトによる申請
  • 外僑居留証:内政部移民署の公式サイトにある学生専用のプラットフォームから申請

 

ビザ申請書はオンライン上で国籍やビザの種類、個人情報などをオンライン上で書き込んだ状態でプリントアウトできます。

 

申請書をダウンロードしてから手書きするよりも手間が省けるため、活用してみましょう。

 

外僑居留証をオンライン申請した場合、有効期限6ヶ月の電子居留証が発行されます。

 

学生以外の方は利用できないため、雇用や起業家の方は台湾の内政部移民署で手続きしてください。

オンライン申請による注意点

居留ビザや外僑居留証のオンライン申請における注意点は、以下のとおりです。

  • ビザ申請書:申請書の発行後は台北駐日経済文化代表処の窓口で直接手続きする
  • 外僑居留証:電子居留証の有効期限までにARCカードを移民局で受け取る

 

ビザ申請書は窓口に提出する必要書類の1つであるため、申請書の発行のみではビザ申請が完了していません。

 

外僑居留証の電子居留証はあくまで一時的な書類であるため、本体であるARCカードを直接受け取る必要があります。

その他のビザについて

台湾の滞在目的が雇用や起業に該当しない仕事内容の場合、ほかのビザでも滞在できる可能性があります。

 

居留ビザ以外のビザの基本情報や仕事に関連する内容について、確認しましょう。

条件あり就労可能|ワーキングホリデービザ

休暇目的で滞在するワーキングホリデービザでは、職種や労働時間の制限が設けられていません。

 

ただし、ビザの有効期限の関係から就労期間に対して条件が付いています。

概要

ワーキングホリデービザは、2つの国や地域が青少年の休暇目的のために1年以内の滞在を認めるビザおよび制度です。

 

主目的は休暇ですが、就学や就労も可能であり、取得要件を満たしていれば幅広い目的で使えます。

取得条件

ワーキングホリデービザの取得条件は、以下のとおりです。

  • 18歳以上30歳以下
  • 申請時に日本在住の日本国民である
  • 原則1年以内の滞在で、期間満了前に出国する
  • 休暇目的のために使用する
  • 扶養者を同伴しない
  • 以前に同じ国でワーキングホリデービザを利用していない

 

年齢制限と滞在期間が限られていて、原則として1つの国で1回のみ使えます。

 

そのため、1度でも台湾にワーキングホリデービザで滞在した場合、次回以降はほかのビザを取得する必要があります。

居留ビザとの違い

ワーキングホリデービザと居留ビザの主な違いは、以下のとおりです。

  • 滞在目的が休暇に限られる
  • 年齢制限がある
  • 滞在期間が限られている
  • 外僑居留証に切り替える必要がない
  • 1つの国につき1回しか使用できない
  • ほかのビザに切り替えられない

 

職種や雇用形態に制限はないため、正社員やアルバイトなど自由に働ける点は変わりません。

 

しかし、滞在期間が1年以内である点から就労期間も1年以内に限られるため、長期的に働くのは難しいビザです。

 

ほかのビザに切り替えられない点から、正社員等で長期の雇用になる場合は、一旦帰国して居留ビザを取得する必要があります。

商務目的のみ可能|停留ビザ

台湾の短期滞在で取得する停留ビザは、仕事内容が商務の場合は滞在目的として認められます。

 

雇用や起業家と違って活動範囲が限られているため、仕事内容が商務に該当するかよく確認しましょう。

概要

停留ビザは台湾の滞在日数が180日以内で、以下の滞在目的に該当する場合に取得対象になります。

  • 商務:ビジネス
  • 一般停留ビザ:インターンシップや研修、展覧会出店
  • 交換留学(半年以下)
  • 日本籍退職者のロングステイ
  • 語学学習
  • 訪問学者
  • 宗教活動

 

仕事関連では訪問学者や宗教活動など特殊な仕事でない限りは、商務に該当します。

 

滞在期間が90日以内のインターンシップや研修の場合は、一般停留ビザで滞在できます。

30日以内の商務活動であれば可能

停留ビザの滞在目的である商務では、以下の内容について滞在期間の範囲内で行えます。

  • 商談
  • 展示会参加
  • 市場調査
  • 視察

 

基本的には日本の企業から台湾に出張して、短期間の商談や調査を行う活動が想定されています。

 

一方、商務に該当する活動のうち、以下の内容については30日以上になる場合は居留ビザと同様に労働許可書が必要です。

  • 技術指導
  • 機械設備の取り付けやメンテナンス
  • 貨物の検品
  • 研究や開発等における業務行為

 

反対に、30日を超えない範囲で技術指導等を行う場合は、停留ビザのみでも問題なく行えます。

居留ビザとの違い

停留ビザと居留ビザの主な違いは、以下のとおりです。

  • 滞在日数が異なる
  • 仕事内容で認められる活動範囲が異なる
  • 取得難易度が居留ビザと比較して少し簡単になる
  • 外僑居留証に切り替える必要がない

 

活動内容が商務に限られる一方で、学歴や職務経験が必要な居留ビザと比べると、取得条件が比較的簡単になります。

 

台湾に入国後も停留ビザのままで滞在し続けられるため、短期間の商務に該当する場合は停留ビザのほうが向いています。

 

停留ビザで滞在期間中に居留ビザの雇用等に該当する仕事内容に変わった場合、滞在したまま居留ビザへの切り替えが可能です。

観光目的での短期間の滞在|ビザは不要(無査収)

台湾では条件を満たした場合ビザなしでの滞在が可能であり、仕事内容が商用の場合は滞在目的として認められます。

 

停留ビザの活動範囲よりもさらに限られていますが、短期の出張などを行う場合はビザなしでも十分な場合があります。

概要

日本は海外の国と地域73か国とビザ免除措置制度を結んでおり、2025年8月時点では台湾も対象地域に含まれています。

 

台湾でビザ免除措置が適用されるのは、以下の目的で90日以内の滞在をする場合です。

  • 観光
  • 知人・親族訪問
  • 商用

 

商用は台湾へ出張しての商談や市場調査などが該当しており、本格的な就労には対応していません。

ビザの代わりに入国カードが必要になる

台湾にビザなしで入国する場合、以下の条件を満たす必要があります。

  • 日本国籍を持つ
  • 過去半年までの期間にビザ免除措置による滞在履歴がない
  • 入国時に入国カードを提出する

 

ビザ免除措置を1度利用して90日間滞在した場合、台湾への再入国は半年先まで解禁されないため、連続してビザなしの入国はできません。

 

ビザなしで入国する場合、空港では台湾入国カードを提出する必要があります。

 

台湾入国カードは紙とオンラインの2種類があり、2025年10月以降は、台湾移民署の公式サイトでオンライン登録が必須化されます。

 

一方で、オンライン登録の必須化に伴い、紙の入国カードは廃止される予定です。

居留ビザとの違い

ビザなしと居留ビザの主な違いは、以下のとおりです。

  • 滞在日数が異なる
  • 仕事内容で認められる活動範囲が異なる
  • 条件を満たしていれば入国カードの発行のみで手続きが済む
  • 外僑居留証に切り替える必要がない
  • 滞在期間中にビザの取得ができない

 

ビザを取得して滞在する場合と比べると、ビザ申請手続きが省かれる分、より簡単に入国できます。

 

ただし、活動範囲は非常に限られているため、短期間の出張以外では使えないと考えておくと良いでしょう。

そのほか台湾への渡航で気になること

台湾の滞在に関する手続きが初めての場合、不測の事態に備えておきたいと思う人もいるでしょう。

 

居留ビザに関連する細かい部分や台湾への渡航で気になる点について、確認しましょう。

 

台湾の就労ビザに年齢制限はある?

居留ビザを始めとしたビザを取得して台湾で就労する場合、年齢制限は特に設けられていません

 

ただし、実際に就労するための学歴や職務経験を踏まえると、最低でも24歳前後が就労できる年齢の基準になります。

 

年齢の上限も設定されていませんが、台湾では労働基準法により定年が原則65歳で、60歳以上も同意があれば定年退職させられます。

 

そのため、60歳以上で台湾に入国して就労を考える場合、就職先はかなり限られてくると考えたほうがよいでしょう。

停留ビザから居留ビザへの切り替えについて

台湾に停留ビザで滞在している場合、滞在期間中に居留ビザへの切り替えが可能です。

 

停留ビザの取得後に台湾で就労を決めた場合は、滞在目的が雇用変わるため、居留ビザへの切り替えが必要になります。

 

滞在期間中に切り替える際は、申請手続きや書類の提出は台湾の内政部移民署で行います。

 

健康診断書を提出する必要がある場合は、台湾だと行政院衛生福利部指定の病院で検査を受けなければいけません。

どの空港からでも入港できますか?

台湾に居留ビザで入国する場合、基本的にはどの空港からでも入港しても問題ありません

 

主要な空港としては桃園国際空港や台北松山空港、高雄国際空港などがあり、いずれの空港でも入国審査が行われています。

 

居留ビザを発行後に入国するまでの大まかな流れは、以下のとおりです。

  1. 空港の入国審査でビザやパスポートを提示する
  2. 審査に通った後、手荷物を受け取る
  3. 申告が必要な手荷物がある場合は、税関で報告書を提出する
  4. 税関を通過すると、入国完了

 

外僑居留証への切り替えは居留ビザの取得から30日以内であるため、到着後すぐに手続きしなくても暫くは滞在できます。

 

しかし、到着してから落ち着いた場合は、なるべく早く切り替えておいたほうが良いでしょう。

ビザ申請は代理人や申請取次者が代行できる

居留ビザを含めたビザの申請は原則として申請者本人が行いますが、以下に該当する人は申請を代行できます。

  • 代理人:配偶者や6親等内の血族、3親等内の姻族
  • 申請取次者:行政書士や弁護士など、申請取次の承認を受けた者

 

申請取次者の場合は有料で依頼を受けて申請代行する形ですが、専門家が行うため、申請手続きをスムーズに行えるメリットがあります。

申請はできるだけ専門に相談を

居留ビザの申請では必要書類の準備に時間がかかり、申請は窓口で行う必要があるため、手間もかかります。

 

ビザ申請に関する時間や手間を省きたい場合は、専門家へ相談がおすすめです。

 

特に行政書士は相談のみであれば無料で受け付ける事務所が多く、ビザ申請でわからない部分を気軽に相談できます。

 

申請取次者として認められている点から、直接窓口で手続きする必要がある居留ビザの申請の一切を任せることも可能です。

 

行政書士の申請代行は5万円前後で依頼できるため、行政書士事務所の利用を検討してみましょう。

まとめ

台湾の就労ビザの取得について、必要書類や申請手続きの流れなどをまとめると、以下のとおりです。

  • 雇用や投資、起業家、半年以上の研修およびインターンシップの場合は居留ビザが取得対象になる
  • 居留ビザで就労目的の場合は学歴によって求められる一定年数以上の職務経験が必要
  • 滞在目的によっては最高学歴の成績証明書や経済力、健康診断書の提出が求められる
  • 雇用や起業家が滞在目的の場合、台湾企業の雇用主は労働許可書の申請が必要になる
  • 居留ビザで入国した後は、取得から30日以内に外僑居留証に切り替えなければならない
  • ビザ申請書の発行や学生の外僑居留証の申請はオンライン上で行える
  • 申請でわからない点や申請代行を依頼する場合は行政書士への相談がおすすめ

 

台湾に滞在しながら就労する場合は、基本的に居留ビザが対象になり、日本では台北駐日経済文化代表処が窓口になります。

 

台湾に就労目的で渡航する必要が出てきた場合は、行政書士などの専門家に相談しながら居留ビザの申請を進めてみてください。

 

 この記事の監修者

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

さむらい行政書士法人
公式サイト https://samurai-law.com

代表行政書士

小島 健太郎(こじま けんたろう)

 

プロフィール

2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立

専門分野

外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応

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